ねえ、マリモ
私と初めて会ったとき
あんなに小さかったのに
こわれてしまいそうだったのに
泣き虫の妹だと思っていたのに
ぜんぜん年下だったのに
甘えん坊だったのに
私より後に生まれたのに
どうして
どうして私より
私より先に年をとるの?
ねえどうして…
(略)
まってよマリモ
何を急いでいるの?
どうして私より先にお母さんになるの?
私はいつまでも子供なの
何もわからないよ
もっとまりものこと知りたいのに
どうして私より
先におばあさんになるの
どうして私より どうして どうして どうして どうして・・・
犬なんて飼ったんだろう
飼いたいって言ったんだろう
どうして
こんなにこんなに
悲しい思いをするのに
マリも ひどいよ
マリモなんか大嫌い
犬なんて
犬なんて
犬なんて飼わなければ良かった
ねえ、みかちゃん
そんなに悲しまないで
私は
とっても幸せだったから
美香ちゃんはいつまでも
ずっと ずーっと私のお姉さんだよ
たよりになるお姉さんだよ
甘えてばっかでごめんね
いたすらしちゃってごめんね。
赤いくつかくしてごめんね
でも 宝物だったんだ
毎日お散歩してくれてうれしかったよ
私がお母さんになったとき
とっても喜んでくれたよね
嬉しくても泣くんだね
素敵な名前つけてくれたね
笑ってるみかちゃんがすきだったんだ
花の名前も教えてくれたね
海も見せてくれたね
またいきたかったな
もう一度海をみたかったな
海って美香ちゃんと同じにおいがするんだ
ねえみかちゃん
私はみかちゃんと
おしゃべりできないけど
もしもひとことはなせたらこういうの
あのね あのね あのね あのね あのね・・・
なんか照れちゃうな
ねえみかちゃん
愛してくれてありがとう